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【後編】発達障害のある子の特性による「口の悪さ」の対応:家庭でできる具体的な支援方法を解説!
こんにちは!
千葉県柏市の放課後等デイサービス(主に発達障害・特性のある中高生対象・就労準備型:プログラミングコース、e-Sportsコース、就労準備コース)
「ハッピーテラス柏教室」です。
【前編】では、発達障害のあるお子さまの「口の悪さ」が、衝動性のコントロールや他者理解の特性など、さまざまな原因から生じることをお伝えしました。
本やネットで調べて実践しても、なかなかうまくいかない…。つい感情的に叱ってしまい、自己嫌悪に陥る…。そんなお悩みを抱える方も少なくないでしょう。
【後編】では、私たちハッピーテラスが日々の療育で大切にしているポイントをもとに、主に小学校低学年のお子さまを想定して「言葉遣い」に関する具体的なアドバイスをご紹介します。
「口の悪さ」を改善する3つのステップ
ステップ①:「言わなかった」「別の言葉で言えた」瞬間を褒める
お子さまの「口の悪さ」に悩んでいると、つい「また悪いことばを使った!」と、できていないことばかりに目が行きがちです。しかし、行動を改善する一番の近道は、「できた」瞬間に注目することです。
「口の悪さ」における「できた」瞬間とは、例えば以下のような場面です。
- カッとなったけど、暴言を言わずにぐっとこらえられた
- 乱暴な言い方ではなく、「~して」と少しでも丁寧なことばで伝えられた
- お友達とのトラブルの際に、手や口を出さずにその場を離れられた
こうした瞬間を見逃さず、「今、怒りたい気持ちを我慢できたね!すごい!」「『~して』って言えたんだね、よく分かったよ」と、その場ですぐに具体的に褒めてあげましょう。
どんな時に「言わずに済んだ」のか、その時の環境や状況を観察し、「成功パターン」を見つけて再現してあげることも有効な対策です。この成功体験の積み重ねが、本人の自信とコントロールする力を育てます。
ステップ②:売り言葉に買い言葉はNG!まずはお子さまの感情を受け止める
お子さまから「バカ!」「ウザい!」といったことばを投げかけられると、大人も感情的になり、「なんてこと言うの!」と返してしまうことがあります。しかし、火に油を注ぎ、状況を悪化させる原因になります。
大切なのは、売り言葉に買い言葉で応じず、まずはお子さまのことばの裏にある感情を受け止めることです。
「バカ!」ということばの裏には、「悔しい」「分かってほしい」「失敗して恥ずかしい」といった感情が隠れているのかもしれません。
まずは、「そうか、今すごく悔しい気持ちなんだね」と、ことばそのものではなく、その奥にある本人の気持ちに寄り添いましょう。大人が冷静に感情を受け止めることで、お子さまは安心し、クールダウンするきっかけを掴むことができます。落ち着いて話を聞ける環境を作ることが、次の指導への大切な一歩となります。
ステップ③:「なぜダメか」を伝え、代わりの「魔法の言葉」を教える
お子さまが落ち着いたら、「なぜそのことばがダメなのか」と「では、どう言えばよかったのか」をセットで伝えます。この訓練が、コミュニケーションスキルの学習そのものです。
- なぜダメかを具体的に伝える:「『死ね』って言われると、お母さんの心がナイフで刺されたみたいにすごく痛くなるんだ」と、I(アイ)メッセージで伝えます。「みんなが嫌な気持ちになる」という抽象的な説明より、本人が意味を理解しやすくなります。
- 代わりの「魔法の言葉」を教える:不適切なことばに代わる、気持ちを伝えるための「魔法の言葉」を一緒に探しましょう。例えば、「ムカつく!」→「今、すごく嫌な気持ち」・「あっち行け!」→「少し一人にさせてほしいな」・「よこせ!」→「それを貸してください」など。
すぐにできなくても構いません。カードに書いて見える場所に貼るなど、環境を工夫しながら時間をかけて徐々にゆるやかに解消することが必要な場合もあります。
「叱る」の前に考えたいこと:特性への理解と環境調整
もし、何度伝えても改善が難しい場合、その「口の悪さ」は本人の努力だけではどうにもならない特性(衝動性や感覚過敏など)が強く影響している可能性があります。
その場合は、「叱って直す」という視点から、「暴言が出にくい環境を作る」という対策に切り替えることも重要です。
- 疲れがたまると暴言が増えるなら、帰宅後はまずクールダウンの時間を設ける。
- 特定の音や光が苦手でイライラしやすいなら、刺激の少ない環境を整える。
このように、トラブルの原因そのものを減らすアプローチが、結果的に本人と周囲の負担を軽くなることにつながる可能性があります。
ご家庭だけで抱え込まず、学校・専門機関にご相談を
「頭ではわかっているけど、どうしても感情的になってしまう…」 「うちの子に合った方法がわからない…」
ハッピーテラスでは、お子さまへの直接的な指導はもちろん、保護者の方のお悩みをお伺いし、ご家庭で実践できる具体的な対策や関わり方についても一緒に考え、サポートします。サービスの利用をまだ検討していない、という方のご相談も歓迎していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
ハッピーテラス柏教室では、現在「金曜:就労準備コース」「火曜:プログラミングコース」に空きがございます。発達障害の特性のあるお子さまの「就労・進路」にお悩みの小学校高学年~中学生・高校生の方がいらっしゃいましたら、些細なことでも結構ですのでぜひ、ご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の更新もお楽しみに!
【ハッピーテラス柏教室】
メール:kashiwa@happy-terrace.com
電話:04-7160-1130

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