教室ブログ
【うまく消せない!】不器用さがみられる子どもの「消しゴム」支援
こんにちは!
ハッピーテラスキッズ中野ルームです。
今回は、発達に凸凹がある子ども、特に手先が不器用なお子様の「消しゴム」の使い方についてご紹介します。
小学校に入学すると、さまざまな文房具を使うようになります。
その中でも、手先が不器用な子どもがつまずきやすいものが「消しゴム」です。
鉛筆と違って、正しい持ち方や消し方について、十分時間をかけて教えられることも少ないのではないでしょうか?
「消しゴム」での困りごと(例えば、ADHD(注意欠如・多動性障害などに由来する困難))として、
・紙が破れてしまう
・消し残しが目立つ
・消したい文字だけでなく、周りまで消してしまう
・消しゴムや消しカスで遊んでしまう
・そもそも「消したがらない」
などの様子があげられます。
今回は、「できた!を増やす」を大事にする、ハッピーテラスでの実際のケースをもとに、サポート方法をご紹介していきます!
ぜひ、最後までお読みください!
【目次】
1、今回の事例紹介
2、中野ルームでの支援事例と変化
3、消しゴム選び・支援のポイント
4、おわりに
1、今回の事例紹介
週1回利用しているAさん。
Aさんは力いっぱい運動することが大好きで、トランポリンを力いっぱい飛んだり、素早く走ったりすることが得意です。
一方で、はしごをまたいだり、わっかに合わせてジャンプしたりするなど、細かい力のコントロールは苦手なようでした。
ハッピーテラスキッズ中野ルームの「小学校準備コース」で消しゴムに取り組んだところ、
・最初は「できない!」といってやりたがらなかった
・両手がうまく使えず、紙を押さえることが苦手
・力のコントロールがうまくできず、紙が破れてしまう
という様子が見られました。
消しゴムを使うために必要なポイントとして、大きく3つがあげられます。
・親指、人差し指、中指の3つの指で持つ
指先の力が弱かったり、指をバラバラに使うのが苦手だったりすると、うまく消しゴムを動かすことができません。
手遊びや洗濯ばさみで指先をうまく使う遊びをしたり、ねんどや砂遊びで力加減を意識する遊びをしたりするサポート方法があります。
・消しゴムとは反対の手で、消す方向とは反対方向に力を入れて、押さえる
紙を押さえることが苦手だと、紙がしわになったり、破れてしまったりすることになります。
すべり止めシートを使ったり、最初は誰かに紙を押さえてもらったりするなどのサポート方法があります。
・消したい文字を狙って、消しゴムを動かす
ものを見る力が弱いと、周りの文字まで消したり、消し残しに気づかなかったりします。
最初は文字や枠、間隔を十分にとったり、小さい文字用の消しゴムを使ったり、「見直し」の時間を取ったりするなどのサポート方法があります。
このお子様は、
・不器用さゆえに失敗体験が多く、手先を使った活動に抵抗感がある
・力加減(特に左手)や指の使い方が苦手
・左右の手足をタイミングよく動かすことが苦手
という苦手さが見られました。
2、ハッピーテラスキッズでの支援事例と変化
ハッピーテラスキッズの「小学校準備コース」の中で、
・楽しく消しゴムに触ってみよう!
・先生と交互に、「消す」「おさえる」係をやってみよう!
・「うえ・した、うえ、した」など、ことばに合わせて手を動かそう!
などの活動をおこないました。
2,3週ほど活動を繰り返すと、徐々に
・「今日は消しゴムあるの?」と前向きな発言がみられた
・紙が破れにくくなった
・一定の消す方向、文字の大きさ・濃さにおいて、以前よりも消し跡が減った
などの変化がみられるようになりました!
3、消しゴム選び・支援のポイント
ここまでは、お子様の困りごとをもとに、ハッピーテラスキッズでおこなった支援事例をご紹介しました。
ここからは、「文房具選び」「サポートするポイント」を3つご紹介します。
①お子様に合った文房具を選ぼう!
中には、小さすぎる消しゴムを使っていたり、「気になっちゃうから」という理由で無地のものを選んだりすることがあります。
まずは「楽しく」「楽に」消せるよう、道具を意識して選んでみるのはいかがでしょうか。
手先が不器用な子どもだけでなく、すべてのお子様に当てはまる、消しゴム選びのポイントはこちらです。
・手の大きさに合っているか
・お子様が気に入っているか
・ある程度、硬さがあるか
・よく消えるか(主にプラスチック消しゴムなど)
②楽しく指先を使う遊びをしよう!
お箸やスプーン、鉛筆などと同じように、消しゴムも指の感覚が重要です。
手先の分離運動をすることで、持ち方や力調整の安定につながるケースがあります。
・洗濯ばさみ
・ボタン付け
・フロッタージュ(葉っぱなどの上に紙を置き、鉛筆で薄くなぞる絵画)
・ねんどあそび
などの遊びを取り入れてみるのもいいかもしれません。
③特性に合わせた環境設定をしよう!
中には、目の動かし方が苦手なため、「どこを消したらいいか分からない」というお子様もいます。
例えば、模写や板書が苦手、ひっ算で段ずれが起きる、などの特徴があるお子様です。
そうしたお子様に「よく見ようね!」と声をかけると、目の動きに一生懸命になるあまり、かえって負担感や苦手意識が高まる可能性があります。
・文字や枠を大きくする
・文字間の間隔を十分に開ける
など配慮も有効だと言われています。
ぜひ、参考にしてみてください!
4、おわりに
今回は、ハッピーテラスキッズ中野ルーム「小学校準備コース」の中から、手先が不器用な子どもの「消しゴムの使い方と支援事例」についてご紹介しました。
中野ルームでは、小学校就学に向けた小集団コース「小学校準備コース」を設けています。
現在、
・土曜日 13:00~14:00 小学校準備コース
・月曜日 10:00~11:00 幼稚園準備コース
上記コースに空き枠がございます。
また、来年度(2023年4月~)ご利用開始に向けた「ウェイティングリスト」へのご登録も順次承っております。
・集団生活でお困りのお子様
・「楽しく」できることを増やしたいお子様
ぜひ、一度お問い合わせください!
【ハッピーテラスキッズ中野ルーム】
教室ページ:http://happy-terrace.com/school/kids_nakano/
メール:kids-nakano@happy-terrace.com
電話:03-5328-1810
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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