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5歳児のASD(自閉症スペクトラム障害)のある子の屁理屈が止まらない!?対応のポイントを解説
こんにちは!
東京都中野区の児童発達支援事業所
「ハッピーテラスキッズ中野ルーム」です。
発達障害、自閉症スペクトラム障害(ASD)のあるお子さんを持つ保護者の方々から、「屁理屈が多い」「言い訳ばかりする」といった悩みをよく耳にします。これらの行動は、周囲の人々にとって「嫌味っぽい」と感じられることもあるかもしれません。しかし、ASDの特性を理解すると、これらの言動の背景が見えてきます。
今回は、ASD児の「屁理屈」とみられがちな言動について、その原因と対応方法を解説します!
なぜASDのお子さまは「屁理屈」を言うの?
ASDのお子さまが「屁理屈」のように聞こえる発言をする背景には、以下のような特性があります。
●言葉の意味を字義通りに解釈する傾向がある
●あいまいな表現や抽象的な概念の理解が苦手
●「なぜそうするのか」という理由の理解が難しい
●自分なりの論理や規則に強くこだわる
例えば、5歳のASDのあるお子さま、太郎くん(仮名)のケースをご紹介します。
太郎くんは夕食後の歯磨きの際、「ご飯の後は歯を磨きなさい」と言われても、「だってまだご飯の”あと”だから」と言い張り、歯磨きを拒否します。
この場合、太郎くんは「ご飯の後」という表現を厳密に解釈し、食べ終わってすぐの状態を「後」と認識できていない可能性があります。これは、ASDのあるお子さまによく見られる困りごとの一つと言えるでしょう。
「屁理屈」への3つの対応策
以下のポイントを意識するとよいかもしれません。
1.具体的な指示を心がける
「いつ、どこで、誰が、何を、どのくらい」を意識して伝えましょう。例えば、「ご飯を食べ終わったら、5分以内に歯を磨こうね」というように、具体的な時間を示すことで理解を促します。
2.決めたこと、決まったことなどは文字・イラストに残す
言葉だけでなく、絵や写真、タイムタイマーなどを使って指示を伝えると効果的です。例えば、歯磨きの手順を絵カードで示したり、タイムタイマーで5分を視覚的に表したりすることで、理解を深めることができます。
3.選択肢を提示して、あくまで「自己決定」してもらう
「歯磨きは今するか、それとも10分後にするか、どっちがいい?」など、自己決定の機会を作ります。これにより、お子さまの主体性を尊重しながら、必要な行動を促すことができます。
ポイントは「言ってないルールを守れないときは、叱らない」というマイルールを決めることです。
こうすることで、「また怒っちゃった」と振り返ることも減っていくかもしれません。
家庭でできる「ことば遊び」
ASDのあるお子さまの「質問への切り替え」や「意図を考える力」を楽しく育むために、以下のような遊びを日常生活に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
●なぞなぞやクイズ:言葉遊びを通じて、柔軟な思考力を養います。
●「もしも〇〇だったら」ゲーム:想像力を使って、さまざまな状況を考える練習をします。
さいごに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ささいな相談でも結構ですので、お気軽にご連絡ください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました!
【ハッピーテラスキッズ中野ルーム】
メール:kids-nakano@happy-terrace.com
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