発達障害のあるお子さまが過ごしやすい環境を作るためには?
発達障害のあるお子さまへの接し方・伝え方のコツ!指示を出すうえでの注意点は?の記事では、主にコミュニケーションについてご紹介をしました。この記事では、お子さまが過ごしやすい「環境づくり」について紹介をします。
とくに自閉症スペクトラム障害(ASD)のお子さまは、「暗黙のルール」を読み取ることが苦手なため、ルールの明文化をすることや、メモを持たせる、掲示をするなど、目に見えて分かりやすい環境を作るとよいでしょう。

目次
発達障害の特性を踏まえた「環境づくり」の工夫とは?
発達障害の特性を踏まえ、生活環境を可視化(ルールなどを見える化すること)・構造化(物事を仕組み化すること)することは、重要な工夫の一つです。コミュニケーションにおける工夫だけではなく、「過ごしやすい環境」を整えることを意識することも大切なのです。

ご家庭や学校などで取り組むことのできる「環境づくり」の事例を紹介します。
学校では「合理的配慮」の提供が義務化されているため、障害による苦手や困難さに対する対応を依頼することができます。幼稚園・保育園でも、可能な範囲で対応をしてくれることがあります。まずは担当の先生などに相談してみるとよいでしょう。
予定
空間・場所
ルール
役割
注目ポイント
今回紹介したのは、生活環境への配慮例です。
特性は一人ひとり異なるため、苦手さや困難さへの対応もさまざまです。お子さまの特性を知り、どのようなサポートをすれば「生活が過ごしやすくなるか」を考えることが大切です。
感覚過敏に応じた「ASDフレンドリーデザイン」
自閉症スペクトラム障害(ASD)の「感覚特性」に配慮した環境設計や素材のデザインを「ASDフレンドリーデザイン」といいます。感覚特性については「感覚特性」とは?感覚過敏・感覚鈍麻ってどんな症状?の記事をご確認ください。
特性に対する工夫があることで、不要なパニック・混乱や不安を起こしづらくなります。
ASDフレンドリーデザインの具体例を紹介します。
「レイアウト/空間設計」など、すぐにご家庭で対応ができないものもありますが、物件探しや家を建てるとき、部屋の模様換えやリフォームをするとき、学校や施設などの利用見学をするときなどのチェックポイントとしてお役立ていただけます。
環境づくりが難しい場合の代替案もご紹介します。
レイアウト/空間設計
● 各活動(遊ぶ場所・勉強する場所・服を脱ぐ場所・物を片付ける場所など)をエリアごとに、色などで区別ができるようにする。
● 疲れが生じたときなどに休憩ができるスペースを設ける(空き教室など、静かな場所)。
● 目的の部屋までの道順や何をする部屋なのかが分かるように案内図を掲示する。
● 長い廊下は避ける。
● 壁や柱などは角がない丸みを帯びたものにする。
● 壁や柱などは角がない丸みを帯びたものにする。
※リフォーム等が難しい場合には、角がある柱にはクッション材などのDIYグッズを利用して安全なスペースを作る、パーテーションなどで部屋を仕切って個別のスペースを確保するなどの工夫ができます。
音響
● 音が反響しない静かな環境、特にエアコン等の設備の騒音のない環境をつくる。
● 雑音をできるだけ遮断する、とくに交通関係(車や電車の走る音など)や工事作業の音などが耳に入りづらいようにする。防音設備を用意する。
※騒音は、感覚処理に負荷がかかりすぎることや、不安を喚起することもあるため、特に注意が必要です。※環境づくりが難しい場合や、聴覚過敏(周囲の音に対し、強い苦痛を感じる)のあるお子さまの場合には、耳栓やイヤーマフ、ノイズキャンセリングヘッドフォンなどの使用をおすすめします。

色やパターン
● 低刺激なものにする。複雑・細かすぎるパターンは避け、シンプルなパターンにする。明るい白や赤やオレンジなどの鮮やかで刺激過剰な色は避け、弱めで光沢や濃淡の少ない色にする。ガラスや鏡などによる光の反射が起こりにくいようにする。
換気や遮光
● 日光が強い場合は、ブラインドなどを使い、眩しさを回避できるようにする。
● 照明の明るさに不快感や苦痛さがある場合には、サングラスなどの着用をする。
● 嗅覚過敏(においに対し、強い苦痛を感じる)がある場合には、空気の入れ替えやサーキュレーターなどを用いる。

照明
● 照明(蛍光灯・LED)は、明るすぎるもの、チカチカするものは避ける。間接照明にするとより良い。光量を調節出来るようになっているのが望ましい。
ユニバーサルデザインの導入に積極的なアメリカでは、自閉症スペクトラム障害のお子さまの特性に応じた公共施設(公園など)が増えてきています。日本では、身体障害のある方に配慮がされている施設が増えてきているものの、発達障害のある方への対応はまだ進んでいません。
前項でもお伝えしたように学校へは「合理的配慮」として、特性への対応をお願いができるケースがありますので、まずは相談してみるとよいでしょう。環境そのものを変えることが難しいケースもありますが、その際にはサングラスやイヤーマフなどの着用を認めてもらうなど、お子さまが過ごしやすくするための調整をおこなってみてください。
お子さまの特性に合わせた工夫を考える
障害による苦手さは一人ひとり異なります。また、苦手さが生じる理由もそれぞれで、配慮をすべきポイントも異なります。
環境づくりをしてみたものの、効果があまりみられない場合には、お子さまの特性に対する配慮内容が適切でない可能性が考えられます。
お子さまの特性を正しく理解することは簡単ではありません。ぜひ、発達障害のあるお子さまのサポートをおこなっている支援機関に相談をしてみてください。
ハッピーテラスでは、発達障害のあるお子さまへの豊富な支援実績を活かしたサポートをおこなっています。
お子さま一人ひとりの特性を見極め、苦手さに対する対処法を、保護者の皆さまとともに考えていきます。
まずは、お子さまのこと相談してみませんか?
ハッピーテラスでは、お子さま一人ひとりの発達にあわせたプログラムで、「できた!」「楽しい!」を積み重ね、自己肯定感を育み、自立への第一歩を踏み出すことを目指す支援をおこなっています。











