発達障害のあるお子さまに多いゲーム障害|家庭での対策は?
目次
家庭での「ゲーム障害」の予防策は?
発達障害のあるお子さまの場合、特性を踏まえた適切なアプローチをおこなうことが大切です。
ゲームをしている最中に声がけをしても、効果が見られないことがあります。行動の切り替えが難しいお子さまの場合には「事前に」ルールを伝えておくことが大切です。場当たり的に注意をすることはやめましょう。
お子さまへの適切なアプローチの方法については、「発達障害のあるお子さまへの接し方・伝え方のコツ【事例で紹介】」「「発達障害のある子どもを叱ってはいけない」は間違い?正しい叱り方は」のコラムもぜひあわせてご覧ください。
STEP1 まずは話を聞いてみる
ゲームをすること自体を否定することはNGです。お子さまに寄り添い、ポジティブな表現で質問をしてみることからスタートします。最初から「叱るモード」で話をしてしまうと、お子さまが反発してしまい建設的な会話ができないことがあります。
まずは、ゲームにはまっている理由を聞いてみましょう。どんなところが楽しいのか、どうやったらレベルアップするのか、このキャラクターはどんな武器を使うのかなど、子どもが前向きに答えてくれるような質問をすることで、相手も興味を持ってくれていると子どもは感じます。
そのあとに、なぜゲームをやめられないのか、長時間取り組んでしまう理由はなにかを聞いてみます。徐々に深堀をしていくことで、ゲームに固執している理由が見えてきます。ストレスや対人関係の悩みなどからの逃避行動として「ゲーム」をしていることもあります。
ゲームをやめられない理由を確認してから、それに合わせたルールを決めていきましょう。
ゲームをすることは「よくないこと」ではありません。ゲームは「ストレス解消」だけではなく、「想像力・創造力」「論理的思考」「注意力」などを高めるメリットがあると言われています。
STEP2 事前にルールを決めておく
ルールが必要な理由をしっかりと説明することがポイントです。
ゲームのしすぎによって起こる問題(生活リズムや体調が崩れる、学校に行けなくなるなど)を、お子さまに分かりやすい表現で伝えるようにしましょう。そのうえで、ゲームの利用ルールをお子さまと話し合いながら決めていきます。
- ゲームは一日●時間まで
- 課金は月●円まで
- 宿題を終わらせてからやる
など、お子さまが「守れそうな範囲」で設定をするようにします。
一日8時間やっているところを1時間に減らすことは難しい可能性が高いため、まずは「3時間、宿題のあと」などスモールステップでのゴール設定をしていきます。
徐々に「適切な使用頻度・時間」に調整していくことを目指します。
ちなみに、ゲームのしすぎで「視力が低下する」ことは証明されておらず、「眼精疲労」にはなるものの、視力への影響はないという説もあります。
STEP3 ルールを守れたときは褒める
設定をしたルールが守れたときには、お子さまを必ず褒めてあげてください。
ゲームをやめた「そのタイミング」ですぐに声がけをすることがポイントです。
ルールを守ることを継続させるために、「1か月の間、1日1時間に減らすことができたら、土曜日は1日3時間までやっていい」などご褒美を設定するのもよいでしょう。
ゲームの使用時間や課金額などの記録を表でまとめると、視覚的に成果が分かりやすいので、お子さまにとっても達成感が高くなります。
ゲームに依存してしまう原因へのアプローチが重要
ただ単に「ゲームの時間を制限する」だけでは、根本的な解決策にはなりません。
本記事や「発達障害のある子どもは依存症になりやすい? 脳の特性との関係」の記事の中で、発達障害の特性によって「依存症」になりやすい傾向があることについて説明をしましたが、原因となるのは特性によるものだけではありません。
依存症は、特に強いストレスを感じたときになりやすいと言われています。
依存症に直接関係する特性がないお子さまの場合でも、そのほかの特性によって、日常生活や学校生活で「生きづらさ」を感じていることは少なくありません。
「生きづらさ」によるストレスへの対策をすることが重要です。
困りごとや悩みを抱えている様子がないか、お子さまのことをしっかりと見つめ、学校でのこと放課後の過ごし方のことなど会話を積極的にするようにしましょう。
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