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こだわり行動はなぜ起こる?その対応は?【自閉症スペクトラム障害】

更新日

自閉症スペクトラム障害(ASD)のあるお子さまの特性としてよく見られる「こだわり行動」の基礎知識と対応についてご紹介をします。
性格によるものではないの?こだわりの強さにはどのように接すればよいの?何が原因で起こるの?など、よくいただくご質問にお答えします。
自閉症スペクトラム障害についてもっと知りたい方は、「自閉症スペクトラム障害(ASD)とは?【特徴・診断・治療など知っておきたい基礎知識】」をあわせてご覧ください。

1.こだわり行動とは?

「こだわり行動」は、発達障害の中でも自閉症スペクトラム障害(ASD)の診断基準に含まれており、他の障害にはあまり見られない自閉症スペクトラムの大きな特徴です。
こだわり行動がある場合は、ある物や場所など特定の対象に、非常に強い執着を見せるだけではなく、それが変化することを異常に嫌ったり、気に入った同じ言葉や行動を繰り返したりすることが起こりやすくなります。

自閉症スペクトラム障害の場合のこだわりは、脳機能に由来するものであって、心理的な要因によるものではないと考えられています。育て方やしつけ、環境が原因ではないということです。
「こだわり行動」の具体的な特徴を説明しましょう。

こだわり行動の特徴

①変化を受け入れられない
自分なりのルールや習慣があり、その変更を受け入れることが苦手になります。少しでもそのルールや習慣が変更されるとパニックになったりすることもあります。
②同じことを繰り返す
気に入った遊びや刺激・行動を、延々と繰り返すこと、終えられない・切り替えられないことがあります。体を前後にゆする、回転する、手をひらひらさせるなど単調な身体の動きを繰り返す「常同行動」がみられることもあります。
③新しいことや環境に対して、拒否反応を示す
自分が経験したことのない環境や、見通しの持てない(何が起こるかわからない・想定できない)状況を受け入れることが難しく、その場にいることや参加を拒否したりします。

こだわり行動は一人ひとり違う!

こだわりの対象となるものは、お子さま一人ひとり異なり、非常に広範囲で多岐にわたります。
「マイルール」を曲げられない、特定のもの(電車やアニメ等)に異常なまでに執着する、などが代表例としてあげられがちですが、「食べ物」「衣服」などへのこだわり、常同行動、イレギュラー(いつもと違うこと)への拒否反応なども、こだわり行動による可能性があります。

どんな行動が「こだわり行動」に当てはまるのか、イメージがつきづらい方も多いと思います。
よく見られる「こだわり行動」の具体例を年齢ごとに紹介します。あくまでも一例ですので、似たような状況・状態がお子さまに当てはまるかを確認していただくとよいでしょう。

2.こだわり行動の具体例

乳幼児期(0~5歳ごろ)の例

  • ・偏食が見られることや、特定メーカーの特定食品しか食べないことがある
  • ・特定の洋服しか着たがらない
  • ・特定のアニメや動画の特定部分を何度も繰り返し見る
  • ・ブロックやミニカーなどを一列に並べ続けるなど、特定の遊び方を繰り返す
  • ・特定の数字やマークなどに執着する

児童期・青年期の例

  • ・同じ行先には同じ道順で行きたがる
  • ・食べるもの、食べ方、食べる順番など一定のルールを守りたがる
  • ・ゲームなどをした際に、1番でなければ気が済まない
  • ・時間・やることなど、予定通りに厳密に行動したがる
  • ・同じ質問を繰り返し、同じ回答を繰り返し求める
  • ・自分の関心のある特定分野の話題を繰り返す

こだわりの対象が一人ひとり異なることから、すべてのお子さまに同じ症状がみられるわけではありませんが、一般的によく見られる具体例を紹介しました。
この具体例に近しいものや通じるものがないかを確認し、お子さまに当てはまるかのヒントにしてください。

こだわり行動は「性格」ではない!

自閉症スペクトラム障害のお子さまのこだわり行動は、一見性格によるものに見えがちですが、障害特性によるものです。周囲からは理解が得られないことが少なくありませんが、本人も自分の意思でコントロールできずにやってしまうことがあります。
こだわり行動は、脳機能の特性によって、こだわりの対象への非常に強い欲求が現れてしまうことが前提にあります。強制的にやめさせようとしたり、叱責したりしても、そもそも本人がコントロールできず、何度も繰り返してしまい失敗体験が積み重なるため、大きなストレスとなってしまい、望ましくありません。
逆に、社会生活に問題が生じていない程度であれば、「性格」や「趣味嗜好」によるものである可能性があります。

次に、こだわり行動への対応を紹介します。
先ほどもお伝えした通り、こだわり行動は障害特性によるものであるため、行動そのものをやめさせようと注意を続けても、かえって状態を悪化させてしまうことがあります。

3.こだわり行動への基本対応

こだわりがあることを前提に、その行動を段階的に変化させる方法を考える

「こだわり」を強制的にやめさせるのではなく、その行動を望ましい行動や内容に徐々に変化させていく工夫を考えましょう。
「こだわりを完全に無くすこと」を無理に目指すことはしないようにしましょう。

あらかじめ見通しを示して、こだわりからの切り替えをしやすくする

事前にスケジュールや手順をしっかりと伝えておくことで、次にすべきことをお子さま自身が予測しやすくする工夫ができます。こだわりが強いと、予期しないことへの抵抗感があるため、「行動をやめるタイミング」や「次にするべき行動」が明確になっていれば、こだわりからの切り替えがしやすくなります。
【例】
●行動をやめられない、やらないといったこだわり
タイマーやアラームを使って行動の開始・終了の見通しがつくようにする(時間の経過が視覚的に分かるものがおすすめ)
●道順や電車の時刻へのこだわり
あらかじめ、いつもと違うルート・乗車時間の場合には、それを事前に伝えておく。なぜ違うルートなのか理由を説明する。ルートの写真や動画など視覚的に伝えられるものがあれば、それを事前に見せることで具体的なイメージを持たせる。

食べ物のこだわり、偏食など、「苦手」には段階的にアプローチする

こだわりからくる「拒否」や「苦手」については、段階的なアプローチで「徐々に慣らしていく」ことを心掛けましょう。
こだわりを示すメーカー以外のものを少量準備して、それを見せてから食べてもらうようにしてみましょう。初めは舐める程度・次には一口食べるなど、段階的に量を増やしていくと良いです。食べることができたら、ご褒美として好きなものをあげるなどの工夫をするのもよいです。

保護者の方たちに聞いてみた「お子さまのできた!」

ゆっくり時間をかけ、少しでも食べることができたら褒めるようにしたら、食べられるものが増えました。(Aちゃん 6歳)
好きな工作を始めるとのめり込んでしまうことが多かったのですが、タイマーが鳴ると手を止められるようになりました。(Bくん 9歳)
事前にいつもと違う電車に乗ることとその理由を伝えれば、受け入れられるようになりました。(Cさん 13歳)

4. 「こだわり行動」には適切なアプローチを!

自閉症スペクトラム障害の代表的な特徴である「こだわり行動」ですが、脳機能による特性によるもので、無理にやめさせることはお子さまにとって大きなストレスとなります。なぜやめなければならないのかが分からないまま、行動を停止させてしまうことでパニックになってしまうこともあります。
将来的にお子さまが社会にでるときに、どのようなサポートをすれば、お子さまが困難なく過ごせるようになるかを考え、一つずつ「できる」を増やしていきましょう。

「できる」を増やしていくサポートを適切におこなうために、障害福祉サービス(児童発達支援、放課後等デイサービスなど)を利用することもおすすめしています。
障害福祉サービスのスタッフとともに、お子さまのこだわりに対する段階的なアプローチを一緒に考え、実践してみませんか?保護者の方のお悩みやお子さま一人ひとりの課題に寄りそった支援を受けることができます。
一人で悩まず、まずは相談してみてはいかがでしょうか。

ハッピーテラスでは、お子さま一人ひとりの発達にあわせたプログラムで、「できた!」「楽しい!」を積み重ね、自己肯定感を育み、自立への第一歩を踏み出すことを目指す支援をおこなっています。

ご相談やご質問はもちろん、オリジナルプログラムの体験会、一日の流れや支援内容を説明させていただく見学会のご案内もおこなっております。
総合お問い合わせ窓口、もしくはお近くの教室にお気軽にお問い合わせください。

参考文献
  • 白石雅一. (2013). 自閉症スペクトラムとこだわり行動への対処法. 東京書籍.

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