放課後等デイサービスの1日の流れとプログラム例を紹介
丸山先生
「放課後等デイサービス(放デイ)」のサービス内容の理解はできたけど、うちの子が通うイメージがつかない…どんなことを学べるのか分からない…そんな疑問のある保護者の方に向けて、実際の教室の一日の流れをご紹介します。
放課後等デイサービス(放デイ)とは?【知っておきたい基礎知識】もあわせてご覧ください。
1.プログラムについて
放課後等デイサービスのご利用を検討している方の中には、トレーニングってどんなことをするの?「ただ遊んでいるだけ」ではないの?どんなスキルを身につけることができるの?所要時間(預かり時間)はどのくらい?といった疑問をお持ちの方も多くいらっしゃると思います。
今回の記事では、放課後等デイサービス「ハッピーテラス芝浦教室」のある日の一日の流れを実際のプログラム内容とともにご紹介します。
※教室によって、利用時間やプログラム内容が異なりますので、詳しくは教室にお問い合わせください
丸山先生
一日の流れの説明をする前に、トレーニングの進め方のポイントを2つ紹介します。
アセスメントに基づく支援
それぞれのプログラムには「ねらい」があり、「できる!」を増やしていくためのサポートをおこなっています。
また、プログラムごとにアセスメントのポイントを設定し、お子さまがトレーニングする様子を観察しながら、お子さまの苦手や課題点を発見していきます。
「あいさつ」も大事なトレーニング
各プログラムの最初と最後に「はじめのあいさつ」「おわりのあいさつ」をします。(個別トレーニングでは、一日の最初と最後)
はじめのあいさつでは「本日のトレーニングの内容や一日の流れの説明を聞き、予定の見通しを立てること」、おわりのあいさつでは「一緒に活動をしたみんなに注目し、号令に従ってあいさつをするここと」を学びます。
発達障害などの特性によって、以下のような苦手があるお子さまが多くいます。
- 行動の切り替えが難しい、活動や遊びを終わらせられない
- スケジュールの見通しが立てられない、見通しが立たないと不安になる
- 人の指示を聞いたり、人に合わせたりできない(例:号令を聞かずに自分のタイミングであいさつをしてしまう)
- 他者を意識した行動ができない(例:自分が号令係のときに、他の子どもの様子をうかがって、みんなが合わせやすいようにタイミングを調整することができない)
日々のあいさつも、集団生活を送るうえで大切なスキルを身につけるための練習の場となります。
また、姿勢を正して挨拶をすることの習慣化をすることも目的のひとつです。
2.一日の流れ|平日の「ある日」
ハッピーテラスに来所!手洗い・うがい・消毒・検温をして、余暇時間(自由時間でお子さまそれぞれ好きな遊びや宿題をします)を過ごします。
丸山先生
学校が終わったあと、13:30~17:00の間、好きな時間に来ることができます。
一人で黙々と作業をするもよし、先生や他のお子さまと交流をするもよしです!
バランスボールでボールあて
2つのチームに分かれます。片方のチームは、コートの外からバランスボールを転がして、コートの中にいる人に当てます。もう片方のチームは、コートの中をバランスボールに当たらないように逃げ回ります。
丸山先生
「狙った場所に転がすこと」「転がってくるボールに反応して避けること」をねらいとしたトレーニングで、意図的な身体の動かし方を身につけることを目指します。
10分の休憩でリフレッシュ!
お店屋さんごっこ
お店屋さん役とお客さん役に分かれて、商品の値段にあったお金を払う練習します。まずは折り紙でお財布を作ることからスタートし、その中にお金(トレーニング用)を入れてお店屋さんに行き、好きな商品を選びます。書いてある値段にあったお金をお財布から出して支払うことができたら商品がもらえます。
丸山先生
お店屋さんごっこのプログラムにはいくつか種類があり、それぞれゴールが異なります。今回のトレーニングでは、値段とぴったりのお金をだすことを目指すトレーニングを実施しました。
10分の休憩でリフレッシュ!
学校の校則を作ろう
「あったらいいな」と思う校則のアイデアを考え、考えた校則の内容と、いいと思った理由を一人ずつ発表します。全員の発表が終わった後に、みんなで話し合い、その中から最も良いアイデアを1つ選出するトレーニングです。
丸山先生
「自分の意見をまとめて発表すること」「他者の意見を聞くこと」ができるようになることを目指すトレーニングです。自分の考えを伝えるだけではなく、自分と異なる意見を受け入れられるようになることを目指します。
自由解散となるため、ハッピーテラスでやりたいことがあるお子さま・保護者の方のお迎えが来るのを待つお子さまは、余暇時間(自由時間でお子さまそれぞれ好きな遊びや宿題をします)として過ごすことができます。
3.一日の流れ|土曜日の「ある日」
丸山先生
芝浦教室では、個別トレーニングのご要望を多くいただいているため、土曜日に、個別トレーニングの時間を設けています。
個別枠は45分で事前予約制、その時間はお子さまと先生のマンツーマンです。
お子さま一人ひとりの発達段階に合わせ、身体スキル・ソーシャルスキルトレーニング(SST)などを実施します。
丸山先生
「ある日」のDくん・Eさんの個別トレーニングの内容を、それぞれのお子さまの「苦手」と「ねらい」とともに具体的に紹介しています。
Dくん(小学2年生)のある日の個別トレーニング
Dくんは、手や指を細かく使う「微細運動」と、言葉を「類推(ある言葉から、類似のものや反対のものを想定すること)」することに苦手があるため、この2つを中心にした個別トレーニングを実施しました。
・動作語(動きを表す言葉:歩く・掃除・裁縫・片づけ・工作等)の語彙を増やす。
Eさん(小学1年生)のある日の個別トレーニング
Eさんは、身体全体を大きく使う「粗大運動」と「ひらがな」に苦手があるため、この2つを中心にした個別トレーニングを実施しました。
・跳躍性眼球運動技能(ある対象から他の対象に一気に視点を飛ばす目の動き)を向上させる。
飛び石を渡りながら魚釣りをする。
・言葉で聞いたものと書かれている文字を照会することを目指す
・短期記憶力の向上を目指す
個別トレーニングでは、お子さま一人ひとりの「苦手」に対するプログラムを、お子さまの発達段階に合わせ、カスタマイズしたり、難易度を調整したりしています。「個別」ならではの良さは、一人ひとり異なる障害特性や発達段階に寄り添った、最適な支援をおこなうことができることです。
丸山先生
保護者の方のご意見をうかがいながら、お子さま一人ひとりに真摯に向き合い、どのようなアプローチをするべきなのかを日々考えています。
ハッピーテラスでは、お子さま一人ひとりの発達にあわせたプログラムで、「できた!」「楽しい!」を積み重ね、自己肯定感を育み、自立への第一歩を踏み出すことを目指す支援をおこなっています。
今回ご紹介したのはあくまでも一例ですが、お子さまの発達段階に合わせた1,000種以上の独自開発プログラムがあります。ハッピーテラスで実際に提供しているプログラムの無料体験会を随時開催しております。
まずは教室に見学をしにきてみませんか?ご相談・ご質問などもお気軽にお問い合わせください。
総合お問い合わせ窓口、もしくはお近くの教室にお気軽にお問い合わせください。
先生紹介
丸山先生
丸山先生
入所型の障害者施設と放課後等デイサービスで10年間従事したのち、ディーキャア田町オフィスの管理者兼サービス管理責任者として発達障害のある方の就労支援に携わる。
現在は、デコボコベース株式会社が運営する柏・我孫子エリアのマネージャーとして、児童発達支援・放課後等デイサービス・就労移行支援の運営をサポート。
【保有資格:保育士】
入所型の障害者施設と放課後等デイサービスで10年間従事したのち、ディーキャア田町オフィスの管理者兼サービス管理責任者として発達障害のある方の就労支援に携わる。
現在は、デコボコベース株式会社が運営する柏・我孫子エリアのマネージャーとして、児童発達支援・放課後等デイサービス・就労移行支援の運営をサポート。
【保有資格:保育士】