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子どもが発達障害かも。診断は受けるべき?

更新日

近年、発達障害の認知度が高まったことで、診断を受ける保護者の方が増えてきています。

  • 同世代の子どもに比べて発達が遅いように感じる
  • お友達とのコミュニケーションがうまく取れていない
  • 注意を何度しても行動が改善されない

などの悩みがあったり、幼稚園・保育園や学校の先生から指摘を受けたりして、「うちの子は発達障害かも?」と調べる中で、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、発達障害の診断を受けるか悩んでいる保護者の方に向けて、診断を受けるメリットとデメリットについて解説します。

診断に関する基本情報が知りたい方は子どもの発達障害の診断|何歳から受けられる?をご覧ください。

アイキャッチ

発達障害の診断を受けるメリットとデメリット

診断を受ける最大のメリットのひとつは、子どもの「苦手」の原因を知り、正しいアプローチができるようになることです。発達障害やその傾向のある子どもには、その特性にあわせたサポートが必要です。
発達障害の特性によって困っているのは、誰よりも「子ども本人」です。

「診断の必要性はわかるけど、なんとなく抵抗感がある」と気が進まない方や、「診断を受けることは、本当に良い面ばかりなの?」と疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
メリットだけではなく、デメリットもあわせて紹介します。ご家庭やお子さまの状況によって考え方がさまざまであるため、あくまでも参考としてお読みください。

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診断を受けるときのメリット

 「苦手」の原因を知り、適切な対策ができる

診断の結果は、「苦手」の原因や対策を知るためのヒントになります。障害特性によるものである場合には、お子さま本人の努力ではどうしようもないことがあります。一人ひとりの特性を踏まえて、どのような工夫をすれば「できる」のかを考えることが大切です。

障害特性による「苦手」の例

ADHD(注意欠如・多動性障害)の例
忘れ物が多い、落ち着いていられない、ルールを守れない など

ASD(自閉症スペクトラム障害)の例
コミュニケーションが苦手、融通が効かない、特定の刺激が苦手 など

とくに発達障害のあるお子さまの場合には、「伝え方」に注意をすることも大事なポイントです。特性に寄り添った接し方をすることで、できることを増やしたり、問題行動を減らしたりすることができることがあります。

「なんでやったの?!」と感情的に叱りつける、できるようになるまで練習させ続けるなど、ついついやってしまいがちな教育方法が、発達障害のあるお子さまには向かないことがあります。

ADHDと診断を受け、診断結果を見ながら、子どもの苦手をイメージする親

 必要な支援を受けることができる

診断があることで、公的なサポートを受けることや、学校に合理的配慮の依頼をすることができるようになります。

障害福祉サービスの利用

診断を受けること(診断書ではなく、医師の意見書でも可)で、行政から給付金を受けながら、障害児向けの福祉サービスを利用することができます。療育をおこなう障害児通所支援(児童発達支援、放課後等デイサービス)などが該当します。

合理的配慮の依頼

障害のある子どもが他の子どもと平等に教育を受けられるように、学校が「合理的配慮」を提供することが義務づけられています。一人ひとりの特性や発達に応じて、学校側に環境調整やサポートなどの配慮を依頼することができます。

そのほかに、障害者手帳(療育手帳・精神障害者保健福祉手帳等)や障害年金、自立医療支援制度(通院による精神医療を継続するために医療費の自己負担額を軽減する制度)の利用ができるようになります。

児童発達支援で過ごす子どもたちと学校で授業を受ける様子

 育児の安心材料になる

障害特性による苦手であるにもかかわらず、「努力が足りない」「保護者のしつけが悪い」などと誤解をされることで、子どもが自信を失ってしまったり、保護者の方が疲弊してしまったりすることがあります。
発達障害は生まれつきの脳機能の障害です。「なぜできないのか」が障害によるものだと知ることで、「自分や子どものせいではない」と理解することができます。

また、①「苦手」の原因を知り、適切な対策ができるようになるため、問題の解決への糸口が見えるようになることで、前向きな気持ちになれる方も多いでしょう。

心配事や不安なことの相談先が見つかるのも「安心」に繋がるメリットのひとつです。発達障害の診断やその疑いがある場合には、発達障害者支援センター、児童発達支援センター・事業所、子育て支援センターなどの専門機関を頼ることができます。(名称などはお住まいの市区町村によって異なります)
障害児通所支援などのサービスを利用する場合には、施設のスタッフに相談するだけではなく、保護者の方同士で情報交換することができます。同じ・近しい悩みを抱える方同士で交流することも大きな安心材料になるでしょう。

子どもの困りごとを相談する母親と解決法を提案する先生

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