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児童発達支援とは?|基礎知識|2024年最新版

更新日

子どものことや障害のこと、療育のことを調べているときに、目にすることの多い「児童発達支援
幼稚園・保育園やクリニックなどで紹介をされたという保護者の方もいるかと思います。

児童発達支援とは、障害があるもしくは発達が気になる未就学のお子さまに対し、日常生活スキルの習得や集団生活への適応などの支援をおこなう通所型のサービスです。

どんなサービスなの?放課後等デイサービス(放デイ)との違いは?利用条件はあるの?どれくらいお金がかかるの?など、基礎知識を分かりやすく紹介します。

療育について詳しく知りたい方はこちらのコラムもあわせてお読みください。

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※この記事は2024年10月9日に更新されました

児童発達支援とは?

児童発達支援とは、主に未就学児(小学校入学前)の障害のあるお子さまや発達に課題のあるお子さまを対象とした、児童福祉法に基づく障害福祉サービスの一つです。
お子さま一人ひとりに合わせた支援計画に沿って、日常生活における基本動作や知識技術を習得するためのサポートや、保育園・幼稚園などへの入園や小学校への入学に向けた集団生活への適応訓練などの支援をおこないます。

お子さま本人だけでなく、そのご家族へのサポートもおこなうことも役割のひとつです。
支援の一貫性を持つために、ご家庭と園、福祉サービスと連携しながらお子さまを支援します。

ステップアップする子どもと、見守る児童発達支援スタッフ、保護者

放課後等デイサービスとの違いは?

障害のあるお子さまに対して療育をおこなう点は共通していますが、それぞれ対象となる年齢が異なります。

  • 児童発達支援:未就学のお子さま
  • 放課後等デイサービス:就学されているお子さま

小学校入学までは児童発達支援、小学校へ入学したら放課後等デイサービスに、年齢に応じて利用できるサービスが切り替わります。

療育について詳しく知りたい方は療育とは?受けるべきか悩んでいる保護者の方へのコラムを合わせてお読みください。

利用対象は?

サービスの利用対象となるのは、療育の必要があると認められた、未就学(原則0~6歳の小学校入学前)のお子さまです。
就学されているお子さまは「放課後等デイサービス」を利用することができます。
障害者手帳の取得や医学的な診断の必要はなく、医師等から療育の必要性があると判断をされれば、自治体の判断によって利用することができます。

福祉窓口で「手帳は必要ですか?」と不安げに聞く保護者と「診断書でも問題ありません」と答える職員

利用方法は?

児童発達支援を利用する場合には、自治体が発行する「受給者証(障害児通所受給者証)」が必要です。「受給者証」はサービス利用許可の証明書で、お住いの市区町村で発行することができます。
「障害児通所受給者証」は一度取得した後は、1年に1回更新することで継続させることができます。

利用までの流れは大きく5つのステップがあります。

  1. 行政の窓口(障害福祉窓口や児童相談所等)に利用相談をする
  2. 利用する施設を検討する
  3. 施設の見学・体験をする
  4. 受給者証の申請をする
  5. 施設と契約を結ぶ

詳しく知りたい方は、ご利用について|ご利用までの流れをご覧ください。

利用契約をする両親と書類の説明をする支援員

利用料金はどれくらい?

サービスの利用料金は、お子さまの年齢や世帯所得に応じて決まります。
「満3歳になって初めての4月1日から3年間」つまり年少の学年~就学以前のお子さまは、自己負担はありません
0歳から年少未満のお子さまは、1回のご利用あたり1,000円前後の自己負担(利用料の1割が自己負担、9割は公費負担)があります。
また世帯の所得に応じて、月額0円・4,600円・37,200円の負担上限があり、1か月に利用したサービス量に関わらずそれ以上の費用は生じません。

ただし、事業所によっては、おやつやお弁当を注文する場合や、イベント等を実施する場合などに別途費用がかかる場合があります。

負担額一覧

【補足】
・世帯とは「保護者の属する住民基本台帳での世帯」です。
・1回あたりの利用料金は、おおよそ10,000円前後です。

利用頻度はどれくらい?

利用頻度は、お子さまの状況やご家庭の都合などによって調整することができます
受給者証の申請時に、お子さまに必要なサービス量に応じて月1日〜23日(原則)までの上限日数が決められます。

保育園や幼稚園と併用をされている場合には、曜日ごとに分けたり、休園日だけ利用をされたりするケースもあります。
ちなみに保育園・幼稚園との併用ができるかどうかは自治体によって判断が異なります。併用をしたい場合には、お住まいの市区町村の障害福祉窓口に相談するようにしましょう。

ハッピーテラスキッズにおいても、利用頻度はお子さまによって様々ですが、週2日程度利用されるケースが多いです。

児童発達プログラムに参加する子どもを考えながら、カレンダーを見てスマホ予約するお母さん

児童発達支援はいつから始めるべき?

日本では、できるだけ早く障害を発見し療育をおこなうために、乳幼児検診をおこなっています。
実際に、児童発達支援に相談をするタイミングとして最も多いのが乳幼児健診で指摘を受けたときで、とくに1歳半・3歳児検診のときが多いと言われています。

次に多いのが、保育園・幼稚園への入園や小学校への入学を控えたときです。集団行動が苦手・学習に遅れがある(授業についていけなさそう)など「集団生活」への不安が生じたときに利用を検討される方が多いです。

一方で「具体的に〇歳から始めなければならない」という明確な基準はありません
日々お子さまと接している保護者の方自身が「お子さまの発達が気になったとき」が、児童発達支援の利用を検討するタイミングと言えます。

医師に発達の相談をする親子

私たちが考える「早期療育が必要な理由」について紹介します。

 誰よりもお子さまが困っているため
 お子さまの自己肯定感を守るため
 保護者の方が、お子さまのことを正しく理解するため
 保護者の方が、不安や悩みを抱えないようにするため

特性による「苦手」に困っているのは、周囲の大人ではなくお子さま本人です。特性によって「できない」のに、周囲からの理解を得られないことによって、辛い想いをしたり、自信を無くしてしまったり、生きづらさを感じたりすることがあります。
発達に凸凹はあったとしても、「苦手」「短所」だけでなく、「得意」「長所」がもちろんあるのです。最も身近にいる保護者やご家族の方が、お子さま一人ひとりの凸凹を見つめてあげることが自己肯定感を守るためには必要です。

児童発達支援の役割は、「できない・苦手」へのアプローチをすることだけでなく、「できた・得意」を増やし、自信を身につけていくことであると考えています。
ハッピーキッズでは、お子さまの将来の自立に向けて、「楽しく学ぶ」ためのサポートをおこなっています。

「絵をかくのが上手」なのを褒める両親

児童発達支援の内容は?

児童発達支援の基本的な役割には、「発達支援(本人支援・移行支援)」「家庭支援」「地域支援」があります。
これらは、障害のある子どもやその家族に対して質の高い支援を提供するために定められた「児童発達支援ガイドライン」によって基準が定められています。

具体的な支援内容とあわせて概要を分かりやすくお伝えします。

発達支援(本人支援・移行支援)、家庭支援、地域支援連携のイメージ図

参考:児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)

本人支援

本人支援とは、「障害のあるお子さまが将来的に、日常生活や社会生活を円滑に営めるようにすること」を大きな目標とした支援です。

本人支援には、①健康・生活 ②運動・感覚 ③認知・行動 ④言語・コミュニケーション ⑤人間関係・社会性の5つの領域があります。この5つ全てを含めた総合的な支援を提供することが義務付けられています。

このそれぞれ具体例とともに説明します。

① 健康・生活

日常生活や社会生活を営めるように、お子さまの持つ機能の発達を促しながら、お子さまに必要な身体的・精神的・社会的な支援をおこないます。
例えば、睡眠・食事などの生活習慣や着替え・食事・トイレ・片づけ・持ち物の管理などの基本的な生活スキルを、発達段階に応じて習得するためのサポートをします。

自分で着替えをする子ども

② 運動・感覚

日常生活に必要な姿勢・運動のスキルを向上させるための支援をおこないます。
例えば、サーキット(さまざまな遊具を組み合わせてコースを作って周回する)遊びやボールや縄跳びなど道具を使った運動など、全身を動かすような大きくてまとまりのある動き(粗大運動)や、机の上での手先を使った工作課題など、細かくて複雑な運動(微細運動)の発達を促すためのサポートをします。

平均台を渡る子どもと見守るスタッフ

③ 認知・行動

認知や感覚の発達を促すための支援や、日常生活における適切な行動を習得するための支援をおこないます。
例えば、「数・大小・色」「時間」「物の機能(何をするための道具か等)や属性(動物/植物/乗り物等)」などの概念を形成するサポートや、「指示を聞く・順番を待つ・物の貸し借り」などさまざまな場面における適切な行動を習得するサポートをします。

貸し借りする子ども

④ 言語・コミュニケーション

基礎的なコミュニケーションスキル言語(聞く・話す・読む・書く)スキルを習得し活用できるようになるための支援をおこないます。
例えば、有意語(意味のある言葉:パパ・ママ・ワンワン等)や2語文(単語2つの組み合わせ:ママとって・ワンワンいた等)を増やす発語や発話を促すサポートをします。発達段階に合わせて、語彙・簡単な文章・指示の理解を促すサポート、要求したいこと・言いたいことを伝える、相手の意図を理解する等、対人でのやり取りを促すサポートをします。

絵を見ながら言葉を発する子どもと支援員

⑤ 人間関係・社会性

遊びなどを通じて社会性の発達を促したり、集団に参加するためのスキルを習得したりするための支援をおこないます。
例えば、小集団でのゲームを通じて、ルールを守ること・指示を聞いて行動すること・役割分担することなどを学ぶサポートをします。集団生活を見据えて段階的に、自分の感情や行動のコントロールができるようになることや、対人関係の基本となる関わり方や接し方を習得することを目指すためのサポートをします。

電車ごっこ。先頭の子ども同士でじゃんけんをしている

発達障害やその傾向があるお子さまは、運動が苦手・手先が不器用、認知に偏りがある、コミュニケーションや対人関係が苦手…といった特性による困難が見られることがあります。
一人ひとり特性や課題に合わせたアプローチをおこなっていきます。

移行支援

障害の有無に関わらず、全ての子どもが共に成長できるよう、可能な限り、地域の保育・教育などの支援を受けられるようにし、かつ同年代の子どもとの仲間づくりを図る支援です。

ブランコに乗る子どもと、見守る保育士

家族支援

保護者の方が、安心して育児することができるよう、さまざまな不安を軽減していくための物理的または心理的な支援です。
具体的には、指導後のフィードバックや保護者面談、ご家族の方向けのトレーニングを通じて、お子さまの発達状況や支援ニーズの確認、お子さまとの関わり方やコミュニケーションのとり方などに対する相談や助言をおこなっています。

振り返りで子どもの成長を話す支援員とそれを聞く母親

地域支援

支援を利用する子どもが地域で適切な支援を受けられるよう、関係機関(保健・医療・福祉・教育等)などと連携を強化していきます。また、地域の子育て支援力を高めるためのネットワークを構築するサポートをおこないます。

子どもと両親、祖父母

児童発達支援の方法

支援の方法についても児童発達支援ガイドラインによる基準が設けられています。事業所によってプログラム内容はさまざまですが、ガイドラインに沿った支援を提供することは共通です。

児童発達支援の支援方法について、分かりやすくかみ砕いてポイントを紹介します。

  • 子どもの発達段階や障害特性など、個別のニーズに応じた支援をおこなう
  • 本人支援の5領域の視点を踏まえたアセスメント(支援計画のための評価)をおこなう
  • 生活や遊びの中で、5領域に総合的に取り組むかつ計画的に支援を進める
  • 一対一の個別支援だけでなく、小集団などでおこなわれる支援も含まれる

お子さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドの支援を提供することが重要であるということです。
学校教育のように画一化されたプログラムではなく、個々に合わせたプログラムを計画に沿って組み立て、取り組んでいきます。

5領域とは、前項で紹介した「本人支援」の①健康・生活 ②運動・感覚 ③認知・行動 ④言語・コミュニケーション ⑤人間関係・社会性を指します。

子どもができるようになることを想像して支援計画を書く支援員

具体的な支援手法とプラグラムの例について紹介します。

個別療育と集団療育

支援手法には大きく分けて「個別療育」と「集団療育」の2つがあります。

 個別療育
お子さまと指導員のマンツーマンでプログラムを実施
お子さまのペースに沿って、個々の成長や課題に合わせた細かな支援が可能

 集団療育
他のお子さまと一緒にプログラムを実施
他のお子さまとの関わりを通じ、社会性やコミュニケーションスキルを育むことが可能

ハッピーテラスキッズでは、個別療育プログラムのあとにも、その日に来所している他のお子さまと小集団で「遊び」を体験する時間を設けています。

児童発達支援の個別療育と集団療育

プログラムの例

ハッピーテラスキッズで実際に取り組んでいるプログラムの一例を「ねらい(療育の目標)」とともに紹介します。
同じプログラム内容であってもお子さまによって「ねらい」が異なることもあります。

詳細や一日の流れを詳しく知りたい方は、児童発達支援の1日の流れとプログラム例を紹介を合わせてお読みください。

 サーキット遊び
障害物を越えながらゴールを目指すことで身体の使い方を学ぶ
「順番を守る」という社会的なルールを学ぶ

 お店屋さんごっこ
店員さんとお客さんに分かれ、役割を意識する
商品を選び、お金を払って物を買うまでの流れを体験する
「○○をください」「どうぞ」「ありがとう」など日常でのコミュニケーションの練習する

 工作
ハサミで切る・シールを貼るなど指先を細かく動かす練習をおこなう
手順に従って作業を進める練習をおこなう

お子さま一人ひとりの発達段階や課題に合わせて、プログラムをカスタマイズしたり、オリジナルのゲームを使ったりすることもあります。
「遊び」を通じて、お子さまが楽しんで取り組みながら成長していくことを目指します。

ハッピーテラスキッズでは、無料体験会を随時開催しています。
ぜひお気軽にお問い合わせください。 
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お店屋さんごっこの様子

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