発達障害と不登校の関係は?予防法とサポートを紹介
不登校の子どものうち、発達障害の特性がある子どもの割合が高いということがさまざまな調査によって明らかになっています。高いものでは約60%というデータがあります。
学校に行き渋るお子さまに対し、どのように接すればよいか悩んでいる保護者の方は少なくありません。
保護者の方が「早く復学してほしい」「勉強が遅れてしまう」と焦ってしまうことで、お子さまを更に苦しめてしまうことがあります。不登校や行き渋りの背景に、特性による「学校生活での苦手」があることが多いためです。
学校への行き渋りは、お子さまからのSOSだととらえるようにしましょう。
今回の記事では、発達障害のあるお子さまの不登校の原因と対処法、ご家庭でのサポート方法について紹介します。
未就学児のお子さま向け「登園拒否・行き渋り」は以下のコラムをご覧ください。
目次
発達障害と不登校の関係
発達障害は先天的な脳や神経系の障害であり、本人と周囲の環境のミスマッチから社会生活に困難が生じることがあります。
お子さまの場合には、本人の特性(障害による特徴)と学校での生活が合わなかったときに、不登校や行き渋り、強いストレスによる精神疾患に繋がるケースがあります。
発達障害が原因で後天的に起こった精神疾患や行動上の問題のことを「二次障害」と言います。
子どもの発達障害の二次障害の中でも特に多いのが「不登校」です。
不登校の原因
発達障害のあるお子さまの不登校の原因として特に多いのが、学校生活の中での失敗体験の積み重ねです。授業についていけない・クラスに馴染めない・忘れ物が多いなど、発達障害の特性による失敗が大半です。
学校生活で失敗を繰り返してしまいやすいのには、2つの背景があります。
1つめは、多くの学校では「多数派」にあわせて「画一的(全体が同じように揃っている)」な教育をおこなうため、特性による困難がある「少数派」のお子さまが取りこぼされやすいことです。
2つ目は、周囲の無理解です。特性によって「どうしてもできないこと」であることを理解されず、先生から過度な叱責を受けることや、同級生からのからかいを受けてしまうことがあります。このような周囲からの否定的な反応によって、自己肯定感が著しく下がり、心に傷を負ってしまった結果、不登校になるお子さまは少なくありません。
近年では「発達障害」への理解が進みつつあり、多様性に応じた学習の進め方などの配慮が学校に求められるようになってきましたが、まだまだ課題が残るのが実情です。
特性別の原因
不登校の原因となる「特性による困りごと」の代表例を診断名別に紹介します。
同じ診断名であっても、お子さまによって特性は十人十色です。
今回ご紹介するケース以外の困りごとがみられることがあり、原因も一人ひとり異なります。
参考としてお読みください。
ASD(自閉症スペクトラム症)
コミュニケーション・対人関係の苦手
相手の気持ちや場の空気を察することが苦手・冗談が分からない・自分の関心があるもの以外に興味を持てないなど、コミュニケーションや対人関係における困難がみられることがあります。例えば、交友関係を築けなかったり対人トラブルを起こしたりするケースがあります。
不安の強さ
見通しが立たない状況に対して非常に強い不安を感じることがあります。例えば、初めての学校行事やクラス替え、突発的な授業内容の変更など、体験したことがないこと・想定外のことが起こると、混乱したりパニックになったりするケースがあります。
こだわりの強さ
こだわりの対象はお子さまによりますが、強い思い込みによる困りごとがみられることがあります。例えば、学校教育の必要性が理解できないときに「なぜ勉強しないといけないのか」と強い疑念を抱くケース、逆に、テストや宿題がうまくいかないときに「こんなこともできない自分はダメな人間だ」と自己嫌悪に陥るケースがあります。
感覚特性(感覚過敏)
特定の刺激に対して、非常に強いストレスや苦痛を感じることがあります。例えば、蛍光灯がチカチカする・パソコンのモニターが明るすぎるときに目が痛くなる(視覚過敏)、クラスメイトの話し声が非常に不快に感じられて気分が悪くなる(聴覚過敏)などのケースがあります。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意力が散漫
注意を向けることや持続することが困難なことがあります。例えば、忘れ物が極端に多い・授業に集中できない・飽きっぽく活動を続けられない・片付けが苦手などのケースがあります。
じっとすることができない
多動性が高く、落ち着きがなくじっとしていることが苦手なことがあります。例えば、貧乏ゆすりをする・手足をもぞもぞ動かす・授業中に立ち歩く・手遊びが止まらないなどのケースがあります。
衝動的な言動をする
衝動性が高く、行動や感情のコントロールが効かないことがあります。例えば、怒りをストレートに表現する(手が出る、大声で怒鳴る等)・不用意な発言をするなど対人トラブルを起こすケースや、ダメだと言われたことをする・順番待ちができないなど社会的に不適切な行動をとるケースなどがあります。
やる気が出づらい
「やらない」のではなく「どうしてもできない」状態がみられることがあり、苦手なことや面倒なことを先延ばしにすることがあります。例えば、宿題やテスト勉強が間に合わないなどの困りごとがありますが、怠け癖ではなく「実行機能の弱さ」という脳機能の特性によってどうしてもやる気が出ない状態になるケースがあります。
SLD(限局性学習症)
特定の学習に困難がある
全般的な知的能力の発達に遅れはないものの「読み・書き・計算」などのうち特定の学習に困難があり、授業についていけないことがあります。例えば、文字は読めるが書けない・読み飛ばしが多い・形の似た文字や漢字を間違える・書き数の大小が分からない・図形やグラフが苦手などのケースがあります。
SLDには以下の3つのタイプがあります。
- 読字障害(ディスレクシア):字を読むことが困難
- 書字障害(ディスグラフィア):文字を書くことが困難
- 算数障害(ディスカリキュリア):数の概念の理解、計算、推論が困難
特定の学習だけがほかに比べてうまくいかないため、周囲から理解を得られないことや、自己肯定感が下がってしまうことがあります。
特性別の対処法
学校への行き渋りや学校生活での困りごとがみられたときには、原因を見極めて対策することが大切です。お子さまが学校に行きたくない理由を探ることが最も重要なポイントになります。
お子さまに接するときのポイントや流れについては「保護者の方ができるサポートは」で詳しく解説します。
特性へのサポートをするためには、学校との情報共有や指導方針のすり合わせなどの連携が必要です。必要に応じて、同級生やその保護者の方に対しても「障害やその特性」について説明し理解を促していくようにしましょう。
前項で紹介をした「特性による困りごとの代表例」への対処法について紹介します。
同じ困りごとであったとしても、お子さまに合う対処法はさまざまです。
今回は、具体的なケースに沿ってサポート例を紹介します。
ASD
コミュニケーション・対人関係の苦手
コミュニケーションや対人関係の築き方を学ぶ手法としては、ソーシャルスキルトレーニング(SST)などがあり、放課後等デイサービスやデイケアなどの福祉施設・医療機関でスキル習得を目指すことができます。
ご家庭や学校でできるサポートとしては、“友達関係”の価値の見直しがあります。
学校教育の中では、「友達はたくさん作るべき」「友達は人生における宝」といった考え方が一般的です。一方で、それは多数派の価値観であり、発達障害のあるお子さまの場合には数多くの友達が必要ではないことがあります。社会生活を送るうえで、人との関係性を築くことや適切な接し方を学ぶことが非常に重要ですが、クラスメイトとの関わり方については「子どもに合ったものでよい」ととらえ、お子さまにもその理解を促すことが大切です。
例えば、休み時間や放課後に、無理にクラスメイトの輪に入らずに、自分がやりたいことをして過ごすことは「悪いことではない」ことを伝えるなどがおすすめです。
不安の強さ
見通しが立たない状況を極力減らすためのサポートをすることが重要です。
通常の学校生活と異なる状況が起こる場合には、直前ではなく前もって説明をするようにしましょう。例えば、初めての課外学習の場合には、どこで誰と何をするかを一日のスケジュールに沿って伝えるようにします。さらに、そこで起こり得る失敗などの不安要素についても事前に取り除くのがベターです。
例えば、迷子になってしまった場合には「その場から動かず、先生の緊急連絡先に電話をすればよい」など、失敗をしたときの対処法を伝え、お子さまにイメージを持たせることが大切です。
ASDのあるお子さまの場合には、根拠のない励ましの言葉はかえって不安が強くなることがあるため、「なぜ大丈夫なのか」を論理的に説明することがポイントです。
こだわりの強さ
ASDのこだわりは、本人の意思でコントロールができないことがあります。こだわりを真っ向から否定したり、やめさせようとしたりすることで大きなストレスに繋がってしまい状況が悪化してしまうことがあります。
こだわりの対象によって対処法は異なりますが、以下の3ステップが基本対応です。
STEP1:こだわりを否定せず、お子さまの気持ちに寄り添う
STEP2:良い面をとらえるように促す
STEP3:適切な考え方(こだわりの変化)を段階的に教える
「テストで100点をとる」ことへのこだわりがあり、「100点じゃないとダメだ」という完璧主義なお子さまが90点をとったというケースを例にあげて説明します。
STEP1:悔しい気持ちに寄り添い、お子さまの気持ちや考えをしっかり聞く
STEP2:ダメだと思った理由を掘り下げながら、「高得点に満足していない志の高さ」「ミスの原因を自己分析できている」という良い面を探して褒める
STEP3:②で見つけた良い面をきっかけにモチベーションを高める声がけをおこなう
「100か0か」の思考が強く、100点でない=0(全くできていない)ととらえることがあり、「90点が高得点、頑張った結果」だと伝えても受け入れられないことがあります。悔しさを感じられている本人を評価して、それをバネにしてモチベーションに繋げられるようにするのがポイントです。
「なぜ勉強をしないといけないのか・学校での勉強に意味はない」と強く思っている場合は、お子さまの年齢に応じた対応が必要なことがあります。
義務教育である小学生・中学生の場合には、法律で保護者の方がお子さまに教育を受けらせる義務があること、社会で生活を送るうえで必要な知識や能力を身につけるために必要だということ、学校に行くメリット・行かないデメリットなどの論理的な説明によって理解を促せるケースが多いです。
一方で、高校生の場合には納得がいく説明をすることが難しいケースがあります。その場合の選択肢のひとつに「通信制高校への転入」があります。通信制高校の多くが単位制で、自分が学びたい科目を絞りこめます。「自分がやりたいこと」が選択できる環境に変えることで、お子さまの気持ちに寄り添いながら不登校からの復帰を目指しやすくなるでしょう。
感覚特性(感覚過敏)
苦手な感覚に応じて、ツールを使った工夫や学校への配慮やサポートの依頼をすることが必要です。お子さまに合った対策を探していくことがポイントになります。
例えば、視覚過敏の場合にはサングラスをかける、聴覚過敏の場合にはイヤーマフ(耳栓)をつけるなどの工夫があります。感覚過敏によって集中ができない・パニックが起こる場合には、外部の刺激が少ない個室を用意してもらうことを学校に相談するのもおすすめです。
ただし、同級生からのからかいや不平不満などの対象になりかねないため、前もって事情を説明することが大切です。
ADHD
前項で紹介をした「注意力が散漫」「じっとすることができない」「衝動的な言動をする」「やる気が出づらい」いずれのケースにおいても、「できない(失敗をした)」ときにだけ目がいってしまいがちですが、環境の調整や特性への工夫があれば「できる(失敗しない)」ことがあります。
自己肯定感を守りながら、お子さまの成長を促すためには「セカンドチャンス・サードチャンス」がある環境を、学校と連携しながら用意することがおすすめです。
具体的な例に沿って対処法を紹介します。
① まずは注意はせず「忘れた原因と対策」を話し合い、取り組む工夫を決める
② 「前日のうちに、連絡帳を見ながら持ち物を鞄に入れる」という工夫に取り組む
③ できた場合:工夫を習慣化させるため、褒める・都度声がけをすることでフォロー
できなかった場合:追加もしくは別の工夫を考える(サードチャンスを与える)
できなかった(忘れた)場合は、②に加え「保護者の方に再確認をお願いする」を取り入れて再チャレンジします。
試してみた工夫では解決できない場合には別の工夫を考える必要がありますし、習慣化させるには何度も繰り返し取り組む必要があるため、実際にはセカンドチャンスでクリアできないことが多いです。
大切なのは、失敗をしてしまっても再度チャレンジができる環境を作ることです。「もう1回」を繰り返していくことで段階的に「できる」ことを増やしていくことができます。
特性による「苦手」がある場合には、その特性に配慮したサポートや工夫をする必要があります。
周囲からの援助や自分でできる対処法によって、一歩ずつ失敗を成功に変えるフォローをしていくことが大切です。
SLD
同じSLDの診断であったとしても、お子さまによって困難のある学習(読み・書き・計算等)や困難が生じる原因が異なります。一人ひとりに合う対処法を探していくことが大切です。
そのためには、まず正確な特性を見極めることが必要不可欠です。授業についていけないとき「勉強が苦手」と考えてしまいがちですが、SLDのお子さまの場合には、特性に応じた工夫をすれば本来の能力が発揮できることがあります。
具体的な対処法の例をいくつか紹介します。
- 聞き洩らしが多い(読みの苦手):レコーダーを使用する
- 板書がとれない(書きの苦手):カメラを使用する、資料を別に用意する(書き写す量を減らすため)
- 計算ができない(計算の苦手):電卓を使用する
特性への補助ツールとして役立つスマートフォンアプリが世の中にはたくさんあります。学校に使用許可を得て学習に取り入れるのがおすすめです。
いずれの特性・ケースにおいても、「できないこと」を無理にやらせるのではなく「どうすればできるか」を考えることが最も重要なポイントです。
とは言え、お子さまの特性を明確にすることやお子さまに合った対処法を探すことは、ご家庭や学校だけでは難しいものです。医師や療育の専門家にアドバイスをもらうことがおすすめです。
ハッピーテラスでは、お子さま一人ひとりの発達の凸凹をとらえるアセスメントツールを利用しながら、お子さまの課題を明確にしたうえで特性へのアプローチをおこなっていきます。
保護者の方ができるサポートは
不登校になったお子さまへのサポート方法について紹介します。
サポート内容の説明の前に、保護者の方に意識していただきたい不登校への心構えについてお伝えします。
多くの保護者の方がやってしまいがちなのが、「学校に行くこと」そのものをゴールとしてしまうことです。その結果、お子さまに無理をさせてしまうことになり事態が悪化する可能性があります。
保護者の方の心構え
不登校を解決する最短の近道はない、ということを心にとめましょう。
単に「学校に行くこと」を押し付けるのではなく、「学校に行くために、子どもに必要なこと」を考えることに重きをおくことが大切です。
「学校に行きたくない・行けない」理由に、発達障害の特性による困難がある場合には、その原因そのものへの対処が必要不可欠です。
さらに、その困難を解決する場合には、一歩ずつスモールステップで「できることを増やす」ことが重要です。
例えば、「クラスから孤立し、人と関わることに不安がある」ことが原因で数か月以上不登校になっているケースでは、復学を目指すために以下の2つの課題に取り組む必要があります。
- 不登校期間中の学習の遅れを取り戻すこと
- 同級生との適切な関わり方を学び、不安を取り除くこと
いずれも復学をするために重要なポイントですが、同時に両方を求めることでお子さまに大きな負担をかけてしまいます。
課題に優先順位をつけるようにし、ひとつの課題に対してもお子さまのペースに合わせて、焦らずに取り組んでいくことが大切です。
行き渋りがみられたときに、保護者の方に取り組んでいただきたいサポート内容について紹介します。
ご家庭でのサポート
お子さまへのサポート方法を3ステップで紹介します。
①お子さまの気持ちに寄り添う
お子さまが「学校に行きたくない」と言い出したときや休みが続き始めたとき、保護者の方は焦りや不安を感じるものだと思います。しかし、ここで重要なのは保護者の方が冷静でいることです。
叱ったり感情的になったりすることで、ただでさえ傷ついているお子さまを更に追い詰めることになりかねません。
行き渋りの原因に「特性による苦手」や「学校生活での失敗」がある可能性があることを踏まえ、まずは「行きたくない」という気持ちを否定せず、お子さまに寄り添ってあげることが大切です。
無理に学校に行かせようとせず、「今日は休んでいいよ」とお子さまの心に逃げ道を作ってあげることもよいでしょう。
②行きたくない理由を聞いてみる
行き渋りや不登校への根本的な対処をするためには、学校に行きたくない理由を知る必要があります。
このときに、保護者の方の考えを押し付けないようにするのがポイントです。保護者の方が納得できる理由に無理に誘導させようとしてしまうことで、お子さまが「本当の理由」を話せなくなってしまうことがあります。
ネガティブな経験をしたお子さまの心はとても繊細です。無理に答えようとさせずに、お子さまのペースで話してくれるのを待つようにしましょう。
③行きたくない理由ごとのサポートをする
「発達障害と不登校の関係|特性別の対処法」で紹介したとおり、発達障害の特性による「失敗」が背景にある場合には、特性に応じたサポートが必要です。
障害のあるお子さまに対し「将来的な自立」を目指すための支援をおこなう療育施設(放課後等デイサービス・デイケア等)や医療機関などに頼りながら、適切なアプローチをしていくことが重要です。
ハッピーテラスでは、お子さまへの適切な接し方など、保護者の方に対するサポートもおこなっています。
学校との連携
お子さまへの適切なサポートをおこなうためには、学校との連携が非常に重要です。
学校でのお子さまやクラスの様子について確認をしたり、学校生活における障害へのサポート(合理的配慮)内容のすり合わせや復学に向けたフォロー体制について相談をしたりすることが、復学を目指すためには必要不可欠です。
学校には「合理的配慮の提供」をする義務が課されています(これまでは公立学校だけが対象でしたが、2024年4月より法改正に伴い私立学校も対象になりました)。
学校での合理的配慮とは、障害のある子どもが、学校生活を送るときに生じる障害による障壁(バリア)に対し、子ども一人ひとりの状況に応じて、学校側が個別に対応をするというものです。
関連コラム
お子さまの障害やその特性について学校側に理解を促すことで、苦手なことへのサポートを受けられるだけでなく、失敗体験や叱責・からかいなどのネガティブな経験を減らすことに繋がります。
復学までのスモールステップとして、「担任の先生に家に来てもらう」「別室学習をさせてもらう」などの対応を相談してみるのもよいでしょう。
公的機関、福祉・医療機関等への相談
不登校に関わるさまざまな課題が解決しないときは、「今の環境では解決できない」と早めに見切りをつけることも大切です。
保護者の方だけで抱えこまず、発達障害児や不登校児のサポートをおこなう公的機関(ひきこもり地域支援センター、児童相談所等)や福祉・医療機関(療育施設、病院等)、民間団体(フリースクール、NPO等)などに相談をするようにしましょう。
とくに発達障害による「苦手」が不登校の原因である場合には、お子さまの特性への理解を深め、特性に応じた適切なサポートをおこなう必要がありますが、ご家庭や学校だけではなかなか難しいものです。専門家に頼ることで解決の糸口が見えてくることがあります。
お子さまの学校以外の居場所を作ることもおすすめです。
ネガティブな体験によって「学校には自分の居場所がない」と感じているお子さまは少なくありません。放課後等デイサービス(療育をおこなう障害福祉サービス)やフリースクールなど、学校以外のコミュニティに参加することで「自分がいてもいいんだ、安心できる居場所があるんだ」と前向きな気持ちになり、自己肯定感を取り戻すきっかけになります。
放課後等デイサービスは「就学中のお子さま」を対象としたサービスであるため、不登校のお子さまは利用ができない可能性があります。
全国のハッピーテラスでは不登校のお子さまの支援に関する知見があることが多いため、情報収集がしたいという場合にもお気軽にお問い合わせください。
復学以外の選択肢を検討
復学以外の選択肢を視野に入れておくことも重要です。
特性やお子さまの状況を踏まえたとき、「今通っている学校に戻る」以外の選択をするほうが、お子さまのためになることがあります。
具体的には以下があります。
- 特別支援学校(学級):心身に障害のある児童生徒を対象とした学校
- 通信制学校:郵送やオンラインで授業を受け、単位を取得する学校
(サポート校:通信制高校に通う生徒を支援する民間の教育施設) - フリースクール:学校に行けない児童を対象に学習・教育相談・体験活動をおこなう民間施設
お子さまとの相性はもちろん、それぞれにメリット(凸凹のある子どもへのサポートが充実している、子どものペースで学習を進められる、自分のやりたい学習に取り組める等)とデメリット(費用が高い、社会性を育みづらい、高卒資格が取得できない等)があるため、じっくり検討をすることが大切です。
子どもの「心」を守ることが最優先
不登校の原因が、特性による失敗体験の積み重ねである場合には、特性へのアプローチが必要不可欠です。
失敗を繰り返してしまう前に、お子さまに合わせた支援をおこなうことで、自己肯定感を守ることができます。
「お子さまの特性による苦手を明確にし、特性に応じたサポートをすること」が大切であるとお伝えしましたが、家庭や学校だけでは難しいことがほとんどです。
そんなときに頼れるのが障害福祉サービスである「放課後等デイサービス」です。
※高校に進学しなかった場合や、高校を中退した場合は「児童発達支援」が利用できることがあります
放課後等デイサービスでは、家庭・学校と連携をし、障害のあるお子さまの生活と成長を支えるサポートをおこなっています。
家庭・学校(教育)・放課後等デイサービス(福祉)の間で、お子さまに必要な支援情報の共有をすることで、一貫した支援をおこなうことができます。
放課後等デイサービスについて詳しく知りたい方は、以下のコラムを合わせてお読みください。
放課後等デイサービス ハッピーテラスでは、発達が気になるお子さまが「自信」をもって「自立」への第一歩を踏み出すことを目指す支援をおこなっています。
まずはお気軽にお問い合わせください。